ドゥルツィアンについて①

最初の記事ですが、問答無用で好きなことを書こうと思います。ドゥルツィアンについて!
ファゴットに関して知っている方なら、ホーム画面と動画の楽器がファゴットでもバロックファゴットではない事に気付くはずです。
はい。この楽器はそのどちらでもありません。
この楽器の名前はドゥルツィアン(Dulcian)。簡単に説明してしまうとファゴットの祖先のようなもので、始まりは16世紀と言われています。
息の入る仕組みはファゴットと同じですが、ファゴットがいくつかのジョイントを連結させるのに対して、この楽器は組み立て無し。このままで管理します。
写真を見てわかる通りドゥルツィアンにはキーが2つしかありません。1つ目の写真のキーはLowF,2つ目の写真のキーはLowEを出すためのものです。
LowFキーを含め1234567の指を抑えるとFの音が出ます。キー操作を持たないドゥルツィアンの運指はモダンのファゴットよりはアルトリコーダーに近いかもしれません。
そしてファゴットとの1番の違いは、ベルの形と長さ。
ファゴットの丸くて響き豊かな音色は、あの長くて丸く膨らんだベルが作り出していると言っても過言ではありません。
朝顔のようにベルが開いたドゥルツィアンの音色は、近くで聴くと気持ち良い音ではなく、ビリビリとしたノイズィな音がします。
しかし、響きのある教会で演奏すると、とても荘厳で美しい音色を生むのです。
ドゥルツィアンについては説明したいことが多いので何回かに分けて投稿していきます。

ファゴット・バロックファゴット奏者 長谷川 太郎

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